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舞台鑑賞

少し時間が経ちましたが、
先日、パリ・オペラ座バレエ団の来日公演に行って来ました。
昨秋、ダンサー達がストライキを起こして随分と沢山の公演がキャンセルになっていたので、
日本に来るのだろうか、、、と心配していて、
今度は年明けに疫病騒動が始まり、
どうなるのかと半分諦めていたら、
無事に装置ごと来日。
引越し公演なので
ダンサーだけでも大変な人数ですが、
監督、トレーナー、理学療法士などなど、
舞台を支える人々も沢山。
まさに、お引越し状態。
その数日後に日本国内でイベント自粛の動きが始まったのですが、もう引き返せない状況ということで、
万全の体制で開催されました。
このような海外の、しかも世界最高峰のバレエ団を日本に招聘することの大変さ、
想像を絶しますが。
本当にありがたい事で、
普通に開催されるのが奇跡なのだと
改めて思いました。
そして、また次があるなんて思わない方が良い。
今回観られて本当にラッキーでした!

パリ・オペラ座といえば、「美」。
残酷な世界ではありますが、
日本人は入れないそうで。
才能や実力以前に、バレエを踊る為の美しい容姿がないと、話にならない、、、
しかしこれは正直なところ、正しいと思う。
国が守る伝統芸能ですから。
歌舞伎でいうところの、家系と男性であること、
が条件と同じことでありましょう。
そうやって選ばれし人によって大事に引き継がれていくのでしょう。

というわけで、
どの演目を観ようか考え「ジゼル」を選びました。
人間離れした美しいダンサー達の群舞に期待大!
そしてパリオペといえば脚ワザ!
群舞で拍手が沸き起こっておりました。
なんと美しい群舞。。。

今回はキャスティングでなく、日にちで選んだのですが、
初めて観るエトワールのレオノール・ボラックさん。なんて美しく素晴らしい!
これがパリオペのエトワールなのかと!
2幕では完全なる妖精。
その登場シーンは、
的確な表現かどうか分かりませんが、
以前観た坂東玉三郎様の「アマテラス」を彷彿とさせるものでした。
美し過ぎて、人間には見えないし、儚げであり、神々しさもあり、、、
一生忘れられぬシーンとなりました。
当然ながら、これまで見たジゼルで1番!
素晴らし過ぎるジゼルでした。
まさに夢のような舞台でした!

バレエというのは、本当に難しい踊りで、
中世ヨーロッパの貴族の中で育まれてきただけあり、全てが究極。
普通の人間には出来ない動き。
普通の人間には着れない衣装。
骨格の美しい選ばれた小さな子供をトレーニングしてダンサーに育成し、体力が落ちた頃には引退。
という特殊な世界ならではの、儚い美。
しかしそんな厳しくも美しい世界を夢見てしまうのが、人間なのですね。。。
オペラ座の皆さま、感動をありがとうございました!


数日前、これは映画館で
ロシアのボリジョイバレエ団の公演を収録したものを観てきました。
映像ならではの、アップがあるので
ダンサーの表情がバッチリ見えるので、
これはまた違った面白さでした。
舞台公演とドキュメンタリー映画を足して二で割ったような。
幕間の舞台上で振付の確認をしているダンサー達まで映してくれているのですが、
1人若手の男性ダンサーがずっと映り込んでいて、
まずその容姿に釘付け。
胸の下から脚?みたいな超人的な脚の長さ。
そして美しい顔。
次々と高いジャンプを決めている。
お客さんがどよめくレベルの美しさだが、
どうやら群舞の1人らしい。
本編の舞台が始まり、
プリンシパルの踊りよりも、
さっきの美少年を私も含め皆探してしまった。
衣装と髪型と、さっきのジャンプ、、
数人、そのパートを踊るダンサーたちが現れたのだが、さっきの美少年が見つからない、、、
????
と思い始めたころ、
カメラがそのグループをアップで捉え始め、、
よーく観ると、さっきの美少年らしきが
物凄い形相で踊っていた、、、!
美少年オーラは完全に消え、悲壮感さえ漂っている。
これは一体どういう事?

聞いた話によると、
ボリジョイで生き残るのは100人に1人という厳しい世界で、彼のような若手がもし舞台で上手く踊れなければ、次の舞台は無い、、、
という事で、物凄い緊張感で踊ってる。
and
体力的に限界!
(夜の公演の日は昼間に他の公演のリハーサル、とにかく休みなしのハードな日々)
あなおそろし!
そして、その世界を勝ち抜き、プリンシパルに登り詰める事の凄さを改めて感じる。
「バレエに奇跡は起きない、才能は降ってこない、
コネもファンタジーもない、
あるのは努力、努力、努力!」
というボリジョイでプリンシパルを18年務めた方の言葉を思い出しました。。

映像だと、ちょっと生々しい部分まて見えてしまいますね。。。((((;゚Д゚)))))))
次は生の舞台で是非観てみたいです。



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プロフィール

Oriental BellyDancerNOEL

Author:Oriental BellyDancerNOEL
オリエンタル・ベリーダンサーNOEL
9歳よりクラシックバレエをはじめ、その後ジャズダンスなどの多く舞台経験を経て、1999年にオリエンタルダンスをはじめる。エジプシャンフォークロアをガマール・セイフ氏に、ラクスシャルキをパリのカメリアに学ぶ。
独特の美しいダンススタイルで、多くの舞台公演やイベント・ライブで活躍中。
Oriental Mus Projectのレギュラーダンサー、生演奏でのショー「千夜一夜物語」では2006年より座長を務める。
講師としても国内外でWSを行っている。
www.noel-oriental.com

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